“評価されたい”から、“向き合いたい”への転換点
体を整え、気持ちも安定してきたころ、変化が一つありました。
それは、道で声をかけられたり、バーでも合コンでも、それなりに注目されるようになったということ。
モテることは、はじめは素直にうれしかった。
異性からの好意やリアクションに、自分の変化が表れているようで、自然と自信にもつながった。
特別強かったわけじゃないけれど、僕も男なので、人並みに“もてたい”という思いはあった。
好かれることや、評価されることが、ある種の“成果”のように感じていた時期もありました。
それと同時に、同性から「信頼できる」「一緒に働きたい」と言ってもらえる機会も増えていった。
人として整ってくると、関わり方の質も変わってくる。
軽いやりとりではなく、ちゃんと向き合いたいと思ってもらえるような関係が増えていった。
ただ、モテることを重ねても、どこかで
「これって本当に欲しかったことだったっけ?」
と引っかかる瞬間があった。
注目されることがゴールじゃないと気づいたとき、僕の中で少しずつ欲求の向きが変わっていきました。
本当にほしかったのは、“認められること”より“信頼されること”。
目立つより、ちゃんと向き合える関係をつくることのほうが、大きな満足感をくれた。
そして、そういう関係性を築くには、日々の時間の使い方や、自分のあり方が何より大事だと気づいた。
今は、相手としっかり向き合える自分であることを大切にしている。
誰にどう思われるかより、「僕自身がどう関われたか」に価値を感じるようになった。
仕事も人間関係も、軽いリアクションよりも深い信頼。
その信頼は、日々の行動や姿勢の中で積み上がっていく。
自分を整え、相手とまっすぐに向き合うこと。
それが、今の僕にとっての「信頼される人になる」ということです。
▼次回予告
「本気の交渉は、時間を買う」
“信頼される人”になっていくには、日々の対話の積み重ねが欠かせない。
次回は、交渉という場面における「準備」と「覚悟」について、自分の経験をもとに綴っていきます。
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